大振連だより  

第11号(2004年春号)
(1面)

チャレンジする商店街
三重県桑名市 桑名市寺町通り商店街振興組合
歴史ある朝市を軸に元気創出!

開催ごとに1万5千人が訪れる「三八市」

 三重県の桑名市寺町通り商店街振興組合(水谷健理事長)では、毎月3と8の付く日(月6回)に朝市「三八市」を開催し、その都度、1万5000人もの買物客を集 めている。半世紀以上も昔に始まった朝市だが、商店街では絶やすことなく守り続け、今では「桑名市民の台所」といわれるまでになっており、「継続は力なり」を実証する事例として、全国から熱い視線が注がれている。


▲1万5千人の人出で賑わう三八市の桑名市寺町通り商店街。


▲組合員は店頭に目玉商品を陳列する


▲農家の採れたて野菜がずらりと並ぶ


▲桑名名物「はまぐり」も特価で登場

昭和28年に近郊農家を誘って スタート!

 桑名市寺町通り商店街は、JR・近鉄の桑名駅から東へ約800m、旧市街地の東部に位置し、南北に走る寺町通りに架けられた約200mのアーケードのもとに48店舗が軒を並べている。

 街区には、織田信長の時代(16世紀後半)に建てられたといわれる真宗大谷派別院(通称:桑名御坊、桑名別院)をはじめ、十カ所以上の寺院があるところから、戦前から門前町商店街として親しまれてきた。第二次世界大戦の空襲で焼け野原となったが、戦後急速に近代化が進み、昭和26年には「スズラン灯」がとりつけられた。昭和32年にはアーケードが完成し、桑名市の中心商店街として発展した。

 この発展を支えてきたのが、昭和28年に始まった朝市「三八市」である。お客様に商店街に足を運んでもらおうと、近郊の農家の人々を誘って行ったのが始まりだが、以来半世紀、毎月3と8の付く日の開催を頑固に守り続け、今では毎回1万5000人もの人出で賑わうまでになっている。

人気のヒミツは鮮度と安さと三八市限定商品

 三八市は午前9時頃にスタートする。各店舗は、店の前に特設のワゴンを陳列。これに農家(約17軒)や露店商(約23店)が参加して、商店街にはふだんの日の倍以上の「売場」ができ上がり、多種多彩な商品が所狭しと並べられる。これらを目当てに買物客がどっと押し寄せ、立錐の余地のない賑わいが午後1時頃まで続く。

 こんな賑わいが毎月6回、年間70回以上もある三八市。これが半世紀以上も続いている理由としては、農家や露店商からの出店料(月1万円)などにより、運営に費用が比較的かからないことにもよるが、なんといっても商品の鮮度と安さにある。

 なにしろ野菜類は近郊農家からの「産地直送」だから安価で新鮮。魚介類も採れたてピチピチだ。これらに加え、各店舗が知恵を絞りぬいて開発した三八市だけの限定商品がずらりと並ぶ。

 とくに限定商品は、これまで数多くのヒット商品を生み出しているが、なかでも「志ぐれ蛤」(佃煮)や「蛤フライ」、「大黒シュー」(シュークリーム)などは、桑名名物と称されるまでになっている。

 理事長の水谷健さんは「三八市がこれまで続いてきたのは、農家や露店商の方々のご協力の賜物ですが、限定商品づくりへの組合員の皆さんのひたむきな取り組みが、三八市のマンネリ化を防ぎ、賑わいを持続させる大きな要因となっている」と胸をはる。


▲三八市から生まれた名物「志ぐれ蛤」

▲商店街の入口前から 賑わいが始まる

三八市を軸に地域密着を押し進める

 三八市の買物客の大半は、半径2キロ以内の住民だ。顔なじみが多く、「今日はこれが安いよ」「これはこうして食べるんだよ」といった売り手と買い手の気さくなやりとりが、随所でくりひろげられている。まさに三八市は、地域の台所であり、地域のふれあいの広場となっている。

 しかし問題もある。三八市が終わると、人通りの少ないふだんの状態に戻るからだ。三八市のない日をどうするか。これが大きな課題となっている。

 そのために、年間6回の抽選売出し、春の「桜並木ライトアップ」、夏の「びっくり夜市」、秋の「桑名の殿様御台所祭」、冬の「餅つき大会」などの継続イベントを展開。さらに行政の補助事業を活用し、桑名寺院歴史散歩、大道芸パフォーマンス、商店街絵画コンクールなど、様々な祭りやイベントを仕掛け、年間を通した賑わい再
生に取り組んでいる。

 また昨年夏には、商店街のさらなる魅力アップをめざして、組合員や行政担当者・専門家からなる「りにゅうある商会」を発足させ、現在までに、手話の勉強会、商店街や個店の掲示板の設置、トイレ協力店づくり、お客様用駐車場の確保などを実現している。

 このように寺町通り商店街では、三八市を軸に、さらなる地域密着を図るためのキメ細かな取り組みが始まっている。


▲景観整備で快適な地区となった寺町堀

桑名城外堀整備で新たな飛躍が…

 寺町通り商店街の東側に、寺町堀とよばれる桑名城の外堀が隣接している。 この寺町堀、つい最近まで水が枯れ、雑草が生い茂り、景観や衛生上から地域の大きな問題になっていた。

水谷理事長ら商業者は、近隣住民と一緒になって外堀の整備構想を作成し、桑名市に粘り強く陳情した。こうした活動が実を結び、平成13年に景観整備工事が始まり、昨年6月に完成した。

 その結果、堀の両側は173mの石積みとなり、遊歩道や車道もつくられた。遊歩道には、ベンチや街路灯が設置。ソメイヨシノや早咲きの河津桜が植えられるなど、全体として江戸情緒が漂う魅力的な寺町堀に生まれ変わった。
 今では桑名の新名所として評判になり、遠方からの観光客が訪れるようになっている。商店街に、今までにない新たな風が吹きだしたといえるだろう。

 水谷理事長も「これを機に、観光面でも全国から注目される商店街にしていきたい」と燃えている。

お問い合わせは桑名市寺町通り商店街振興組合へ
0594‐23‐1128
三重県桑名市北寺町50

(2面)

チャレンジする商店街
大阪府池田市 石橋商業活性化協議会
商店街の連携で危機を乗り切る!

おはこ市(十八番市)で買物客を取り戻す



▲「 おはこ市」を開催している石橋商店街


▲ ハッピ姿でお客様の受け入れ準備をする会員店


▲スタンプラリーの抽選会場



▲「おはこ市」の原動力となっている第1駐輪場と第2駐輪場
 買物客の激減という危機的状況が進む中、これまで独自に活動していた複数の商店会が共同組織をつくり、起死回生に打って出た販促事業が注目を集めている。大阪府池田市の石橋商業活性化協議会(明里洋助会長)の「おはこ市」(十八番市)である。

個店の目玉商品を中心とする定期市(毎月開催)で、平成14年にスタートしたが、回を重ねるごとに買物客が増え、商店街に活気と賑わいを取り戻しつつある。 

「石橋商店街は一つ!」を実現するために協議会を結成!

 阪急宝塚線石橋駅は、阪急箕面線のターミナル駅でもあり、通勤・通学などで毎日多くの人々が乗降する。その西改札口を出たところに、約350店舗(会員約200店舗)が並ぶ商店街が形成されている。

 この商店街、つい最近まで、石橋商店会・石橋中央商店会・石橋赤い橋商店会の3つの商店会で構成され、それぞれ独自に活動しながら、石橋地区の中心商店街として発展してきた(昨年、石橋商店会と石橋中央商店会が統合し、現在は2つの商店会となっている)。

 しかし近年、大型店、ロードショップ、コンビニ等の出店ラッシュが続く中で、通行客はあるものの(1日約6万人)、実質的な買物客が減少し、空き店舗が生まれはじめた。

 この事態に危機感を持った各商店会の有志らは、お互いに交流を持つようになり、危機打開策を模索。その中から、初の共同事業として駐輪場の建設計画が生まれ、平成12年に第1駐輪場が完成した。これを運営・管理するために、3つの商店会からなる「石橋商店街活性化協議会」が結成され、会長に石橋商店会の明里洋助氏が就任した。

 協議会はまもなく、「石橋商店街は一つ!」を実現させるための中核組織に発展し、そのもとで平成14年、共同販促事業「おはこ市」(十八番市)がスタートした。

「おはこ市」を開催!店の得意技(十八番)をアピール!

 「おはこ市」は、自慢の芸や得意の芸のことを、歌舞伎の世界では「十八番」というのにちなんで名づけた販促事業である。

 個店を役者に見立て、その得意技(店独自の商品・サービス)を披露することによって、舞台(商店街)を盛り上げ、お客様を呼び込もうという主旨で、毎月18日をはさんだ3日間開催される(17〜19日)。

 魅力的な出し物にするために、次の四本柱で構成されている。

  1. 「おはこ商品、おはこサービス」。店独自の商品やサービスのことで、参加店全店に出すことを義務づけている。
  2. 「チャリティセール」。毎回、8店の特選店を選んで超特価セールを行う。たとえば、市価600円のうなぎを180円にするなど、通常では考えられない価格で販売する。商店街の社会貢献を目的として実施するもので、売上金の一部を「池田市市民安全基金」に寄付する仕組みになっている。
  3. 「スタンプラリー」。参加店で買物されたお客様にその店のスタンプを発行し、異なる5店のスタンプを集めたお客様に、抽選で景品を進呈するというもの。抽選は空くじなしで、5千円の買物券、特選米5キロ、10円玉つかみ取り、最低でも50円の買物券が当たるようになっている。開催の1週間前から実施。
  4. 「ストリートイベント」。子供まつり、ゲーム大会、オークション、大道芸など、地域とのふれあいを図るイベントをタイムリーに実施する。

 このほか、シンボルキャラクターやテーマソング、統一装飾物などを、魅力アップにつとめている。

 また、地域に向けての情報発信を重視。チラシ、パブリシティ、ケーブルテレビ、インターネットなど、多彩な媒体を活用した広報宣伝活動を行っている。

お客様に大好評!街に賑わいが戻り商業者にやる気!

 この「おはこ市」、あちこちで「え、こんなステキなお店があったの!」「すごい安いわね!」と、お客様に大好評だ。とくに、チャリティセールを行っている店の前では、開店前から長い行列ができるほどだ。

 回を重ねるごとにお客様が増えており、はじめの頃は「おはこ市って何?」と言っていたお客様も、最近では「今月の18日は何をやるの?」と心待ちするようになるなど、確実に馴染み客が育ちつつある。

 それに伴い、当初72店だった参加店も、今では107店と増え、市(いち)の内容もいちだんと華やかになってきた。

 また、「おはこ市」や「池田市市民安全基金」への寄付などが、商店街の街おこしや社会貢献として、テレビ・新聞や池田市の広報紙などにしばしば紹介され、地域に広く知られるようになり、「おはこ市」は今では石橋地区の新しい生活行事となりつつある。

 仕掛人の一人である今田泰弘副会長は、これまでの成果について、「会員さんたちが、商店街に目を向け、“やる気”を出してくれるようになったことが、なによりも大きな成果です。商店街活動の土台ができました」と語っている。

 今後の課題は「個店の売上アップ」であるという。たしかに売上が増えた会員店が生まれてはいるが、全体としてはまだまだ少ないからだ。そのために現在、「おはこ商品・サービス」のさらなる充実化が検討されている。今田氏は「値引きの方向ではなく、自店だからこそできるという“逸品”を開発する方向にもっていきたい」と語っている。

駐輪場の収益金を 地域貢献に活かす

 石橋商業活性化協議会は、駐輪場事業として、現在、第一駐輪場(駐輪能力650台)、第2駐輪場(同250台)の運営・管理を行っている。その目的は、収益金を商店街の活性化などに活用し、地域の向上に貢献していくことにある。

 「おはこ市」は、この目的に沿って実施した事業で、広報宣伝やイベント・景品などにかかる運営費(年間約800万円)は駐輪場の収益金でまかなわれている。このことが、個店(会員)の負担を軽減し、「おはこ市」を盛り上げる大きな原動力となっている。

 明里洋助会長は「商店街の活性化には、個店の自助努力だけでは限界にきており、共同事業が不可欠になっています。それには個店の負担が大きく、実施することはなかなか困難ですが、駐輪場事業を導入したことで、私たちでも可能になりました。“おはこ市”に甘んずることなく、次なる手をどんどん打ち出し、地域に貢献する商店街にしていきたい」と意欲的である。

 協議会は現在、第3駐輪場の開設準備に取り組んでいる。将来的には駐車場も建設するという。これからの展開がますます楽しみな商店街である。

お問い合わせは石橋商業活性化協議会へ
072‐761‐1576
大阪府池田市石橋1−12−6


(3面)

全振連研修会報告

 1月29〜30日に都道府県振興連職員講習会が栃木県宇都宮市で、2月18日には全国商店街青年部指導者研修会が大分県大分市で、それぞれ全国商店街振興組合連合会の主催で開かれました。

 ここでは、これらの研修会で報告された「餃子」と「昭和レトロ」をキーワードにした街おこしの事例を報告します。

栃木県宇都宮市 餃子による街おこし・店づくり
協同組合宇都宮餃子会理事長 伊藤信夫氏に聞く

宇都宮餃子の発祥


▲JR宇都宮駅東口に立っている餃子像


▲宇都宮餃子会が運営する「来らっせ」の店内

 

宇都宮市は、明治41年から陸軍14師団が置かれ軍都と呼ばれていた。この師団が満州(現中国東北部)に渡り展開したが、この間、兵士の間に餃子が広がり、戦後復員してきた軍人や民間人の引揚者が中心になり、宇都宮に餃子が広がったらしい。

 また、総務省の家計調査年報によると、昭和62年以降、宇都宮市の一世帯当たりの餃子の年間購入額は、平成7年に静岡市にトップを一度譲った以外は、毎年全国一となっているそうだ。

 そんなことが平成2年度の宇都宮市職員研修グループの中から、「喜多方ラーメン」などのように宇都宮の名を餃子を通して全国に浸透させていこうという提言があり、これを受けて、市と市内の餃子店や中華料理店が協力して、平成3年、市内23餃子店の餃子の特色を紹介した餃子マップが完成する。

宇都宮餃子の定着

 餃子マップの作成以降、平成5年に宇都宮餃子会が発足し、餃子駅弁の販売、JR宇都宮駅東口の「餃子像」の設置、「宇都宮餃子の本」の出版、キャンペーンの開催などによってマスコミにも取り上げられる機会が多くなり、「宇都宮餃子」の名は全国に定着することになる。

 そうなると、無断で宇都宮餃子の名を使用するものが現れ始め、宇都宮餃子会を協同組合として法人化し、平成14年、「宇都宮餃子」を商標登録する。

 また、平成10年に宇都宮商工会議所の直営で、餃子横丁のような市内の餃子店が集中した「おいしい餃子ふるさと情報館『来(き)らっせ』」をオープンさせ、市外や県外からの集客にも力を注いできた。

 その「来らっせ」は、平成13年に宇都宮餃子会が運営を引き継ぎ、現在、市内中心部にあるラ・パーク長崎屋の地下1階に移転し、毎週日替わりで7店の餃子が味わえるようにしている。

宇都宮餃子の今後

 全国に認知されるようになった宇都宮餃子だが、現在、「来らっせ」の来店客のほとんどが市内からのリピーター客で、宇都宮に日光や鬼怒川温泉に来る観光客を誘致するに至っていない。宇都宮市は中心市街地への大型観光バスの通行を禁止していることが一因としてあるが、宇都宮餃子をより知ってもらうために、ハンバーグでお馴染みのマルシンフーズに、売上に対して1%のロイヤリティを条件に「宇都宮餃子」の商標使用を認め、スーパーで販売したり、商品開発でもニラやにんにくなどの素材にこだわりを持ち、中にはニンニクの臭いのない餃子を開発したり、組合員各店が切磋琢磨して、美味しい餃子を開発している。

 平成14年には、フードテーマパークのナムコが運営する「池袋餃子スタジアム」に、平成16年2月、大阪梅田の「浪花餃子スタジアム」にそれぞれ宇都宮餃子の店を出店し、一層全国への認知度を高め宇都宮への観光客誘致を図ろうとしている。

大分県豊後高田市  新観光スポット昭和の町が出現
豊後高田商工会議所常議員 安部谷次郎氏に聞く

なぜ「昭和の町」 なのか?


▲観光客が訪れるようになった「昭和の町」


▲なつかしの昭和30年代の「三種の神器」


▲現地に行くとすぐ目に入る「日名子鮮魚店」


▲手づくりコロッケを売る精肉店「金岡」

 

大分県の国東半島、その北側にある豊後高田市は、約400年前、徳川家康のひ孫、松平重直が開いた城下町だ。人口約1万8千人、1960年代から過疎化が進み、最多時の約半数に減った。中心市街地にある八商店街の店舗数も約250店が、160店に激減し、人よりも犬や猫の方が通りに多いという有様だった。

 そんな中、活性化について様々な検討を重ねていた商店主や商工会議所の担当者らに浮かび上がってきたのが、商店街で最も元気があった昭和30年代の姿だった。

 また、平成12年、商店街街並み実態調査で商店街にある建物の約七割が、昭和30年代以前に建てられたものであることが判明、軽便鉄道の旧豊後高田駅から続く駅通り、新町一丁目・二丁目、中央通りの4商店街、約100店舗の商店主から市役所や商工会議所の職員が一軒毎に、その店の歴史をヒヤリングするという地道な調査から始まり、平成13年9月、「昭和の町」を再生するプロジェクトがスタートした。

「昭和の町」の 4つのキーワード

 この再生プロジェクトは、四つのキーワードがベースになっている。

 1つめが昭和の街並み景観づくりを行う昭和の建築再生である。1店当たり50〜300万円をかけて、建物が本来持つ素顔を活かしながら正面外観を瓦屋根や土塀、木など昔ながらの素材の趣をもつ景観に改修、その店舗が建てられた年代や建築様式にあうような木やブリキなどを使った看板を取り付けて景観整備を行っている。当初11店から始まり、現在まで改装を終えた店が約30店で全体の3割に過ぎないが、今後少しずつ増やしていくそうだ。 

 2つめが町や店の物語づくりを行う昭和の歴史再生だ。つまり一店一宝運動として、店のショーウインドウや店内に昭和の古道具を展示し、ノスタルジーを創造することである。例えば、昔は小児科医院で現在、昭和のお食事処にした柊(ひいらぎ)は、「町医者の往診スクーター」を、明治30年に創業した吉成電気商会は、昭和30年代の三種の神器として「白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫」を、明治35年創業の釘屋金物店は「漆塗りの金字看板」をというように、通りを歩く観光客は、懐かしそうに各店の一宝を眺めている。

 3つめが店自慢の商品づくり、すなわち一店一品運動、昭和の商品再生である。肉の金岡は、「お肉屋手づくりのミンチコロッケ」を一品として掲げ、1日平均1000個売る。安藤薬局では「家伝漢方の煎じ薬」、日名子鮮魚店では「おかみ手づくりの干し魚」、森川豊国堂は、春から夏にかけて大好評の「自家製アイスキャンデー」が連日飛ぶように売れ、起死回生をはかった。

 4つめは昭和の商人再生で、商店街が本来もっていたお客さんとのふれあいの中での商いによって再生を目指すものである。

 このように昭和レトロの町は、疲れきった世相を反映してか、人々の心を惹き付けて止まないようだ。

これからのステップ

 平成15年には、周辺の史跡巡りや別府温泉の経由先として、連日大型観光バスで団体客が乗りつけるなどして、年間20万人以上訪れ、着実に大分の新しい観光スポットとしての地位を築きつつある。また、「一店一品」によって個店の売上増にもつながりつつある。

 しかし、これからは「いかにして商品をもっと売るのか」「どのようにリピーターになってもらうのか」が課題だと安部氏は語る。そのためには「昭和の町」の品質をいかに確保していくのか、町や商店街の歴史性や文化性に沿って、現実に調達できる資金など、実情に即した方策を導き出さなければならないだろう。

(4面)

レジの対応は済んでますか?いよいよ4月より消費税改正、総額表示に?

 財務省は税込レジシステムへの変更について、店頭やチラシなどでは総額表示を行っていれば、これまで通り税抜価格表示(外税方式)によるレジも3年間経過措置として認めている。

 レシートの場合、

  1. 総額表示で消費税額を明記、
  2. 総額表示で税額を示さない、
  3. 従来のレジによる外税方式

の3通りになる。

 しかし、店頭などで左表の表示例のように表示しながら、従来の外税方式をとる場合、店頭価格とレシートとの金額が食い違うケースもおこりえる。

 例えば、りんごに157円(本体価格150円)という値札を付けると、従来通りの税抜き価格をもとすればレシートAのようになる。本体価格150円、税込みで157円の商品を2個買った場合、消費税分を後から上乗せすると315円である。しかし、消費者からすれば157円の値札が付いているので、2個で314円となって食い違いが生じる。

 こうしたトラブルを回避するため、「表示価格と最終的な支払金額が違うことがある」ことを店内などで周知する必要がある。

 このように税額に一円未満の端数が生じる商品やサービスを扱っている場合、「税込価格」をもとに計算するレジに変更するなどの対応が急がれる。これに関して、税込価格から計算する新たなレジに変更した場合の特例も新設された。

 すなわち、レシートBのように314円の領収金額に「うち税14円」というように、消費税相当額(その領収金額に105分の5を乗じて算出した金額)の1円未満の端数を処理した後の金額を明示している場合に限り、納付する消費税額は、この14円でよいという特例が「当分の間」の措置として設けられた。この経過措置は、総額表示の実施に向けた対応を早めに行う事業者への配慮から、平成15年10月以降の取引から適用できる。

■表示例(本体価格9,800円の商品の場合)
 10,290円
 10,290円(税込)
 10,290円(本体価格9,800円)
 10,290円(うち消費税等490円)
 10,290円(本体価格9,800円、消費税等490円)
 9,800円(税込10,290円 )
  ※但し、税抜価格を目立つ色使いや大きさにするのは、 
   適正表示に該当しない

■本来の納税額(総額表示157円の場合)
      税 314円×5/105=14.952円
             ↓
      しかし、0.952円は納税しなくてもよい

■レシート上での食い違い
  〔レシートA〕   〔レシートB〕

お知らせ
平成16年度大阪府小売商業施策のご案内

■商店街等防犯対応設備設置支援事業

 より安全で安心して出かけられる商店街づくり・まちづくりを応援することで、商業活性化がより一層推進できるよう、平成14年度に創設した「安全・安心」をキーワードとしたソフト事業「商店街等活力再生推進事業」に続いて、平成16年度に新たにハード事業として創設するものです。

  1. 補助対象事業 防犯カメラ、防犯灯及び非常通報装置等の防犯対応設備
  2. 補助対象団体 単位組織の組合
  3. 補助率 補助対象経費の2分の1以内
  4. 補助限度額 法人団体 200万円
  5. 補助要件
    1. 組合内の合意形成が為されていること。
    2.  
    3. 市町村補助が受けられること。
    4.  
    5. 防犯カメラ設置事業の場合、設置の明示、設置場所及び録画画像の管理等について、規約の策定や運営体制が構築(予定も含む)されていること。
  6. 事業募集時期 平成16年4月(予定)
      事業を希望される組合は、市町村を経由して事業希望を提出してください。

〔問い合わせ先〕
 ○大阪府商工労働部 商工振興室 地域産業課
  商業振興グループ
  TEL. 06-6941-0351(内線2633・2672)
 ○各市町村の商業担当課

■平成16年度 商店街等活力再生推進事業

 平成14年度に創設した本事業は、商店街等が「街の安全」や「暮らしの安心」等に資する事業等を地域と一体となって実施する際に、市町村補助を前提として大阪府が助成するもので、平成15年度は150件(うち振興組合実施分57件)の事業申請がありました。平成16年度は、年度内5回の募集と補助対象経費枠の拡大を行いますので、それぞれの事業実施時期に合わせて申請してください。

  1. 補助対象事業  「街の安全」及び「暮らしの安心」等に特化した事業(市町村補助 が受けられる事業)
  2. 補助対象団体 単位組織の組合
  3. 補助率 補助対象経費のうち、市町村補助金及びその他の収入を除いた額の2分の1 以内
  4. 補助限度額 50万円(市町村補助額を上限とする)
  5. 事業募集期限
     1次募集:平成16年 4 月15日(木)
     2次募集:平成16年 6 月15日(火)
     3次募集:平成16年 8 月31日(火)
     4次募集:平成16年11月10日(水)
     5次募集:平成17年 2 月10日(木)

〔申請書提出先問い合わせ先〕
 ○大阪府商店街振興組合連合会 事務局
 ○大阪府商工労働部 商工振興室 地域産業課商業振興グループ

■空き店舗活用促進事業

 商店街等が空き店舗・空き地を借り上げて、休憩所などの共同利用施設又は商店街や小売市場に不足している業種で定着が見込める店舗を整備する事業に対し、市町村が助成等をする場合、経費の一部を補助します。

  1. 補助対象者 市町村
  2. 事業実施者 商店街、小売市場及びその連合組織、商工会、商工会議所等
  3. 補助対象事業 教養文化施設、駐車場、駐輪場及び商店街等の魅力を高める店舗、
     チャレンジショップ
  4. 補助対象経費  @賃借料、A改装費等、Bソフト事業費(ただし、「商店街等の魅
     力を高める店舗」については、賃借料及び改装費のみ)
  5. 補助率 市町村補助額の1/2以内であって、補助対象経費の1/4以内のいずれ
     か少ない方の額
  6. 補助限度額 @10万円/月(2年間)、A100万円、B50万円+市町村補助

また、空き店舗等を保育施設や高齢者の交流施設など、コミュニティ施設として活用する商店街活性化事業を市町村が国庫補助事業として実施する場合、経費の一部を補助します。

  1. 直接補助対象者 市町村
  2. 補助対象経費  @賃借料、A改装費等
  3. 補助率 市町村補助額の1/4以内であって、補助対象経費の1/6以内のいずれか少ない方の額
  4. 補助限度額
      @10万円/月(最大3年間)、
      A100万円
  5. 〔問い合わせ先〕
    ○大阪府商工労働部 商工振興室 地域産業課商業振興グループ
    TEL. 06-6941-0351(内線2673・2672)

■デビット・クレジットなにわ方式の加盟店募集

 (財)大阪商業振興センターでは、「クレジットカード」はもとより、銀行や郵便局等の金融機関が発行する「キャッシュカード」で店頭での支払いができる決済システム「デビット・クレジットなにわ方式」の加盟店を募集しております。

 このシステムは、加盟店に対しては金融機関等との一括契約並びに取り扱い手数料と事務負担の軽減が図れ、消費者に対しては多様な決済手段をご提供できるものです。


大振連日誌

[1月]      
15日(木)   総務政策委員会
理事会
新年互礼会
  大阪市天王寺区
29日(木)   全振連第2回都道府県振興連職員講習会 〜30日 栃木県宇都宮市
 

▲15日新年互礼会で来賓の祝辞に耳を傾ける参加者


▲29日職員講習会で各都道府県振興連の職員

[2月]        
 4日(水)   会計検査院検査   大阪市中央区
12日(木)   教育情報委員会   大阪市中央区
17日(火)   第2回商店街インターネットモール事業協議会   大阪市天王寺区
18日(水)   全振連第2回全国商店街青年部指導者研修会   大分県大分市
19日(木)   全振連青年部正副部長会
全振連青年部幹事会
全振連第2回全国商店街青年部振興連絡協議会
  大分県大分市
25日(水)   青年部第3回まちづくりゼミナール   豊中市
 
26日(木)   理事会
第2回情報提供事業委員会
  大阪市天王寺区
 

▲19日パネルディスカッションの模様

▲25日豊中駅前まちづくり会社の幹部と座長の加藤大阪市大助教授

[3月]        
 3日(水)   組織化推進事業現地集団説明会   豊中市
12日(金)   先進地商業視察研修会   尼崎市・高槻市
18日(木)   全振連正副理事長会   東京都中央区
23日(火)   組合事務担当者研修連絡会議
青年部第4回まちづくりゼミナール
  大阪市天王寺区
大阪市中央区
 
24日(水)   理事会
第2回組織化推進委員会
  大阪市天王寺区
 

▲庄内西本町商店会で法人化の重要性を説く東條委員

▲関西で初めて尼崎市内にオープンした「コストコ」

▲まちづくりゼミナールの模様


大振連グループ共済保険制度の運営内容が変わります!

 大振連が福利厚生事業の一環として、平成3年から運営してまいりましたグループ共済制度が、この度、金融庁の指導により廃止を余儀なくされました。現制度をご利用いただいていた方々には、たいへんなご迷惑をおかけしましたが、新たに大阪府中小企業共済協同組合が運営する新制度を推進することになりましたので、引き続きご加入いただきますようお願いします。新制度の保障内容と掛金は下表のとおりです。

(注1) 加入後一年未満の死亡、高度障害の場合、200万円が限度となります。
(注2) 満60才以上の方で継続加入の場合は、(  )内の掛金月額となります。
(注3) 400万円コースでご加入の方は、満65才未満までの継続加入となります。
 また、保障内容は、(  )内の金額に変更となります。


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