大振連だより  

第14号(2005年春号)
(1面)

頑張るなにわの商店街
豊中市 曽根商店街振興組合 〔そね坂通り〕
毎月1度の「市」が街を再生!
地域に根づくそね坂通り五日市

 イベントを継続実施することにより、街に活気を甦らせた商店街が登場した。大阪府豊中市の曽根商店街(笹部直行理事長)が平成15年から毎月1回開いている「そね坂通り五日市」である。それまで共同事業としては年末の抽選ぐらいしかやっていなかったので、手さぐり状態で始めた事業だが、回を重ねるごとに賑わいを増し、組合員の間にも結束力とやる気が生まれ出した。今では暮しを彩る風物詩として、地域の中に根づきつつある。

街の新たな「顔」をめざしてスタート!




▲「そね坂五日市」の賑わい子供たちからお年寄りまであらゆる年代層の人々が集まった



▲ 街に設置されたバナー



▲ 毎回12,000発行される手づくりチラシ



▲ 坂道沿いに形成された曽根商店街(そね坂通り)

 曽根商店街は、阪急曽根駅の駅前から西に伸びる300mほどの坂道に形成された商店街で、68店舗で構成されている。

 かつては地域の生活を支える商店街として親しまれ、90店舗ほどが並んでいたが、駅が高架したことで商店街を通り抜ける車が増え、逆に人通りが急減。大型店の進出や店主の高齢化などもあって、廃業する店舗があいついだ。

 組合(平成8年結成)では、こうした事態への抜本的な対応策として、平成13年に大阪府の「商店街等競争力強化事業」の助成を受け、活性化ビジョンを策定。地域の人々の暮らしを支援する商店街(フラワーストリート・曽根)づくりを打ち出した。

 その第一歩として、商店街の愛称募集を実施し、愛称を「そね坂通り」と決め、そのもとでロゴマークやバナーなど、街づくりの基本となるビジュアル素材を作成。ついで来街者の減少に歯止めをかけ、そね坂通りの「顔」となる共同販促事業の実施を決めた。

 これが「そね坂通り五日市」で、新しいファンづくりと個店の売上げアップをめざして、平成15年5月5日にスタートした。

お金をかけずに手づくりでやる!

 「そね坂通り五日市」(以下、五日市)は、その名の通り毎月「五日」に開催される。

 実施にあたっては、継続させることが大事ということで、「お金をかけない」をモットーとして、次のような内容で行っている。

  1. 各店は創意・工夫をこらし、五日市の目玉として、自店の持ち味を生かした商品・サービスを必ず出す。
  2. 雰囲気を盛り上げるため、抽選会、スタンプラリー、ゲーム大会など、自前のイベントを用意する。とくに開催日が土・日や祭日と重なるときには、当地区で活動している「まちづくり協議会・そね21の会」と連携し、協議会主催のイベントや活動を取り入れるなど、できるだけ多彩なベント展開を図る。
  3. 広報・宣伝としては、手づくりチラシを12,000部作成。新聞折り込みは活用せず、各店頭に置いて、毎月1日から手配りを開始する。また組合員に向けては、情報紙「曽根商店街だより」を発行し、五日市への理解・協力の徹底を図る。

 この五日市、これまで共同販促事業としては年末の抽選ぐらいしかやってなかった曽根商店街では、初めての大がかりな事業となる。しかも毎月開催だけにその準備はたいへんで、理事長の笹部直行さん以下、組合スタッフ総動員で、寝食忘れて取り組んでいる。副理事長の山田百合子さんも、最近身につけたパソコン技術を駆使して、チラシや情報紙づくりにフル回転だ。

組合員の間にやる気と一体感が生まれてきた!

 スタート以来、回を重ねるごとにお客さまが増え、今では開催を楽しみに待つお客さまの姿が見られるようになっている。

 組合員の中からも、「初めてのお客さまが来てくれた」「お客さまと会話ができるようになった」「久しぶりに忙しさを味わった」という声が出るようになっている。

 なによりも、お客さまが集まるようになったことで、バラバラだった組合員の間が1つにまとまり、商売や組合事業にやる気が見えるようになってきた。お店の主婦で構成する組合の婦人部会も、これまでは親睦的な集まりだったが、五日市の企画や運営面で、「女性の目」から積極的に発言・提案するようになっている。

 また「まちづくり協議会」との連携も強まり、五日市の開催日だけでなく、ふだんの日にも、協議会の活動が商店街の中で実施されるようになってきた。これまで、「交通社会実験」「シャッターペインティング」「花いっぱい運動」などの協議会活動が展開されているが、これらを通して、今まで静かだった商店街が確実に動き出したようである。

繁盛店づくりにチャレンジ!

 五日市とともに力を入れているのが「繁盛店づくり」だ。商店街づくりを進めていく上で、個店強化が不可欠だからである。そのために平成14年から翌年にかけて、豊中市が実施する「繁盛店づくり事業」に参加した。

 これは、経営革新にやる気のある個店に対し、豊中市から専門家を派遣して指導にあたるというものだが、曽根商店街は2年間で17店が指導を受けた。その分野は、商品づくり、マーチャンダイジング、会計管理、店内レイアウトなど、多岐にわたっている。

 すでに成果が出ているお店もあるようだが、本格的に効果を発揮するは今後である。組合では、こうした店舗が他店の刺激になり、経営力強化に取り組む者が出てくることを期待している。

 以上、五日市や繁盛店づくりについて、笹部理事長は「みんなの気持がひとつになってきたようで、ようやく商店街づくりの土台ができた思いです。本番はこれから」とさらなる意欲をみせる。

お問い合わせは
曽根商店街振興組合へ
06‐6845‐8819
豊中市曽根西町1−1−14


(2面)
頑張るみちのく商店街

 秋田県鹿角市(人口約4万人)の花輪地区は、5つの商店街が集まる市の中心商業地区である。かつては尾去沢銅山によって大いに栄えたが、昭和50年代の銅山の閉山を機に地域経済の地盤沈下がはじまり、さらに近年の高速道路網の整備などにより、消費購買力が郊外や近隣都市に流失に加速がかかり、厳しい状況を迎えている。今回はこの地区で懸命に頑張っている二つの商店街、鹿角市花輪大町商店街振興組合(石川雅英理事長)と鹿角市花輪新商店街振興組合(丸岡勝美理事長)の取り組みを紹介する。


▲ふだんの日の鹿角市花輪大町商店街



▲葬儀場となる「フラワーホールやすらぎ」


▲ホールの奥に収納されている祭壇一式


▲近隣農家の産直店「大町ふれあい市場」

株式会社を軸に空き店舗の増加に歯止め!
鹿角市花輪大町商店街振興組合

商業者の出資で株式会社を設立し、共同店舗を運営!

 鹿角市花輪大町商店街は、JR鹿角花輪駅から徒歩約三分に位置し、鹿角地区の中心商店街として親しまれている街である。昭和57年に振興組合となり、現在64店舗で構成されている。

 平成8年のニチイの撤退によって、商店街のど真ん中が約200坪の空き店舗となったことで空き店舗が増えはじめ、来街者が急減。1日5,000人あった通行量が3,000人ほどに減少した。

 組合では、この旧ニチイの店舗の活用について、様々な方面に働きかけたが効果なく、最終的に「このまま放置すれば街は死滅する。自分たちの力で店舗経営をしていくしかない」と決意。その手法として、営利事業ができる「株式会社」を採択し、組合員に株主を募集したところ、15人の出資者が集まり、平成9年6月、資本金4,000万円で「鹿角地域開発株式会社」を設立。社長に石川雅英さん(現組合理事長)が就任した。

 新会社は直ちに旧ニチイの土地と建物を購入。1階ファーストフード店、2階カラオケボックス「ビッグハミング」を併設する複合店舗としてオープンさせた。

 ファーストフード店やカラオケボックスは、花輪地区にはほとんどなかった業種で、当初から大人気。とくに若者層を引きつけ、沈滞していた商店街に活気を与えた。最近では、町内会や各種サークルなどの年配者の利用も目立つようになり、商店街の核的な集客拠点となりつつある。

ホール事業に着手。地域の冠婚葬祭の新たな拠点に!

 新しい事業も始まった。平成16年にオープンした「フラワーホールやすらぎ」である。

 これは、撤退した食品スーパーの店舗(約110坪)を改装した多目的ホールで、鹿角地域開発鰍ェ設置し、その管理・運営を商店街が引き受ける。

 オープン以来、気軽に利用できる文化・芸術ホールとして話題を集め、今では、絵画・写真・書道・手芸展などの趣味・創作発表の場として、また地域の催事や集会の場として、ひろく利用されている。

 注目すべき点は、葬儀場にもなることだ。料金は14万円から用意されており、いつでも葬儀ができるよう、舞台裏には祭壇一式が備え付けられている。これまで鹿角市には専用の葬儀場がなかったので、市民の間では好意を持って受けとめられ、昨年は35件の葬儀が行われた。

 このように「フラワーホールやすらぎ」は、鹿角地域の冠婚葬祭の新たな拠点として、商店街に新たな活気を生み出している。

 石川社長は、「フラワーホールができたことで、私たちの活動も店舗経営だけではなく、地域文化の振興に寄与できるようになったと思う。これからも組合でやれないものは会社でやって、鹿角のまちづくりの推進役となれるよう頑張っていきたい」と、今後に向けての意欲を語る。

空き店舗に農家の産直店舗がオープン!

 当商店街の空き店舗に、もう一つ、魅力的な店舗が生まれている。平成13年にオープンした産地直売店舗「大町ふれあい市場」だ。

 これは、平成12年に組合が実施した「空き店舗活用事業」(産地直売所を開設して消費者との交流を図る事業)に参加した近隣農家の主婦25人が、事業終了後、お互いにお金を出し合って空き店舗を借り、改装して開いた常設店舗である。

 自分たちがつくった無農薬の採れたて野菜を扱い、種類も豊富。しかも安い。このことが地元消費者の心をつかみ、今では商店街きっての人気店となっている。

 石川さんは、「ありがたいことです。こういった意欲的な人たちを見つけることが、これからの私たちには必要です。今の活動を続けていけば必ず見つかる、そう信じてやっていきたい」と語る。

 自分たちの力で空き店舗の増加に歯止めをかけ、街を甦らせようと立ち上がった鹿角市花輪大町商店街。着々と成果をあげつつある。

シルバーカードの導入で、高齢者の来街促進!
鹿角市花輪新町商店街振興組合

60歳以上を対象に年中サービス!


▲すこやか会員証



▲ふだんの日の鹿角市花輪新町商店街

 鹿角市花輪新町商店街は、前述の花輪大町商店街に隣接し、28店舗で構成されている。平成元年に振興組合となり、カラー舗装やアーケード建設などの近代化事業を進めるとともに、手作り専門店が多いところから、「食と遊びと手作りの街」を合言葉に、個店の持ち味を生かした商店街づくりにつとめてきた。

 しかし、来街者が思った以上に伸びず、新たな集客アップの方策が必要となり、平成13年にシルバーカード事業を導入した。

 シルバーカード事業は、高齢者に様々な優遇サービスを提供し、来街促進を図る事業で、次のようなしくみになっている。

  1. 事業参加店で、事業を運営する「すこやか会」を結成する。
  2. 高齢者(60歳以上)に無料のシルバーカード「すこやか会員証」を発行する。
  3. 会員(カード保有者)に対して、事業参加店は常時、割引やサービスを提供。「すこやか会」として、年1回程度の招待イベントなどの会員特典を実施する。
  4. 年2回、会員にDMを出してPRを図る。

 なお「すこやか会員証」には天然トルマリンパウダーが配合され、持っているとマイナスイオンで心身ともに癒される効果があるようになっている。また、会員証の裏に、生年月日、緊急時の連絡先、かかりつけの病因、保険証番号などを記入することによって、万一の場合に対応できるよう工夫されている。

徐々に強まるお年寄りとのコミュニケーション

 実施にあたっては、高齢者の来街促進は、鹿角地区全体の課題であるところから、管区内の4商店街に事業参加を呼びかけ、53店でスタートした。

 高齢者の問題だけに、当初から大きな話題をもって迎えられ、初年度は約300人の会員が集まった。その後も徐々に増えている(平成17年現在約500人)。参加店も「今までなじみのなかった人が来るようになった」「お互いに挨拶する間柄になった」というところが現れるなど概ね好評で、現在では57店舗になっている。

 しかし、事業の仕掛人の切田利明専務理事は「シルバーカード事業は、お年寄りと商店街を結びつけるにはとても良い手法ですが、会員数がまだまだ少ない。高齢化が進んでいる鹿角地区なら700人ぐらいは欲しい。効果がある店とそうでない店の差も大きい」と手厳しい。

 そのために現在、高齢者に向けてのPRの充実、サービス内容の充実の検討に入っている。とくに、サービス内容については、ポイントサービスだけではなく、その店だけしかできないサービス・商品が提供できるようにもっていきたいとしている。その頑張りを期待したい。

 


(3面)
福井県小浜市
「食」をテーマにまちづくり


▲ 食文化館の中にある若狭伝統工芸品の販売コーナー



▲ 御食国若狭おばま食文化館(マーメイドプラザ)



▲ 鯖街道資料館(いづみ町商店街内)



▲ 鯖街道の起点・いづみ町商店街



▲ 小浜駅前通り商店街

 福井県南部、若狭湾のほぼ中央部に人口約3万4000人を抱える小浜市がある。最近では北朝鮮拉致被害者の地村夫妻の出身地として幾度となくマスコミに登場した。豊かな自然が生み出す山の幸や海の幸が奈良・平安時代から朝廷にご食料である御食(みけ)として献上され、伊勢志摩や淡路と並んで御食国(みけつくに)といわれ、都の食を支えながら栄えてきたまちである。その若狭おばまの「食」をテーマにしたまちづくりを小浜市市民まちづくり部の高島賢さんへのインタビューとともに追ってみた。

食を切り口におばまの産業を振興

 4年前、市民参加のまちづくりを掲げ、村上利夫現市長が就任し、市民参画型プロジェクトチームを設置、平成13年9月全国で初めての地域振興型条例「食のまちづくり条例」が制定された。食を切り口に食を支える農林水産業をはじめ、観光産業の振興、環境保全、健康増進や福祉の充実、食の教育といった幅広い分野での取り組みを推進するものだ。1次産業の農林水産業の振興は、食品加工業や全国シェア8割を誇る箸産業などの2次産業、そして観光や商業といった3次産業に波及させるものだ。

御食国若狭おばま食文化館の完成

 平成15年9月、交流人口の拡大、地域産業の振興、食のまちづくりの普及啓発を目的として「御食国若狭おばま食文化館」(愛称マーメイドプラザ)が完成する。館内にはさば寿司や若狭がれい、若狭ぐじなど御食国若狭おばまの食の歴史・伝統・文化に触れ、学び、体験することができる「食のミュージアム」、若狭の新鮮な食材を使った料理を観光客自ら体験調理してもらう「キッチンスタジオ」、若狭塗り、瓦、和紙、めのうといった伝統工芸の加工体験ができ、展示・販売コーナーもある「若狭工房」、心身をリフレッシュできる温浴施設「濱の湯」といった施設がある。

 文字どおり食のまちづくりの拠点であり、おばま観光の拠点でもある同館のオープンなどによって平成11年に75万人だった観光客は、平成15年には160万人を超え、各地の自治体からの視察も絶えないと高島さんは胸を張る。

商店街もまちづくりに一役

 食を切り口とした観光交流人口の拡大が重要な小浜市だが、現在、観光客に何かの驚きや感動を持ち帰ってもらうため、2〜3週間おきに様々なイベントを展開している。自称「年中まちごとグリーンツーリズム」というそうだ。

 因みに今年の9〜10月にかけては、若狭小浜刻印散歩(スタンプラリー)、若狭地方最大の秋祭り「放生会祭」、蘇洞門トレッキングツアー、若狭おばま釣り大会(キス釣り)、若狭おばま大漁市、歴史街道ウォーキング、御食国食の祭典(淡路島や伊勢志摩の魚介類・野菜を展示販売したり、姉妹都市である奈良市や川越市の特産品を販売。フィナーレの花火は圧巻)、ダンスフェスタ御食国YOSAKOI祭り、中心商店街であるいづみ町商店街や小浜駅通り商店街が取り組んだ楽しさいっぱい子供満喫体験(内容はキャラクターショーやミニSL、フリーマーケット、カレーの振る舞い、浜焼き鯖体験フェアなど)といった九つのイベントが市内全域で実施された。

市内12地区でビジョンづくり

 小浜市では市内を12の地区に分け、各地区ごとに新世紀いきいきまち・むらづくり支援事業によって地区の特色を生かしたビジョンを策定、現在それらの計画を実施する取り組みが始まっている。

 中心商店街であるいづみ町商店街や小浜駅通り商店街を含む小浜地区は、@担い手を育てるまち、A優れた歴史文化を生かしたまち、Bカジノ構想など特徴ある未来を創るまちの3点を目標に掲げ、短期的にはがったり将棋を復活し、将棋や囲碁、テーブルゲームなどを通じて、子供同士や世代間コミュニケーションを図る。

 中期的には小浜公園から食文化館までの海岸沿いを観光商業ゾーンと位置づけ、宿泊施設や飲食店、アンテナショップなどの集中を図り、長期的には「小浜湾カジノ構想」の実現を目指し、運営や周辺整備による雇用の創造や地域経済の活性化を図る。今後の展開が楽しみだ。

 

平成16年度役職員講習会
中小企業が生き残るためには差別化戦略が重要!
アシックスの鬼塚会長が語る



▲役職員講習会の模様(10月26日、兵庫県・有馬グランドホテルにて)



▲鬼塚喜八郎氏



▲山口貴久男氏



▲座長をつとめる土居年樹氏

大振連が主催する平成16年度役職員講習会が10月26日、27日の二日間、有馬グランドホテル(神戸市北区)で開催された。第1部ではスポーツ用品総合メーカー潟Aシックスの創業者、鬼塚喜八郎取締役会長が講演。

 とくに創業3年目で不渡手形による倒産の危機を迎え、7年目に病気による死の宣告を受けた際、再起を果たした誠意と努力には受講者全員感服するものがあった。正しく七転び八起きの生死をかけた苦難の道を歩んだ鬼塚会長の経営哲学集大成の時でもあったようだ。

 一方、中小企業の経営戦略では差別化経営が重要で、生き残るためには徹底的に専門特化することが必要であると語った。

 第2部では東京都日野市から叶カ活行動研究所代表取締役所長の山口貴久男氏を招へい、同氏が委員を務めた平成15年度商店街実態調査事業(全国商店街振興組合連合会が中小企業庁より委託)報告書をもとに平成7年度及び平成12年度の調査結果と比較、将来の商店街の方向性を探った。

 結論として、@商店街が良くなるためには個店の改善と活性化が不可欠であること、A商店街が高齢福祉社会に対応することが不可欠、Bアーケード等のハード整備中心から情報化等を核としたソフト事業を充実させること、C商店街の衰退が大型店の進出に起因するという意識から自助努力を行うことが重要であるという意識を持つこという四点である。

 これらを忠実に遂行することがまちづくりで重要な地位を占める商店街を改めて位置づけることになり、中心商店街の魅力を高めることになるといった説明があった。

 第3部は翌日の午前9時から大振連教育情報委員会担当の土居年樹副理事長が座長となって「商店街のなすべきことを考える」と題してフリーディスカッションを行った。

 ディスカッションの最後に土居副理事長から、殺伐とした日本の社会を立て直すには「街あきんど」(土居氏の造語)の一人ひとりが人として心で接し、商人として真心で売り買いをし、社会人として地域に愛着を持つことが最短のような気がする。大型店の出店規制を弱めた「まちづくり3法」など政治家や行政が考えなければならない問題も数多くある。日本中の商店街がよみがえった時、それは日本の社会が再び健全にバランス良く歩めるときであると信じたいという締めの話を参加者一同熱心に聞いていた。

《講習会の構成》
第1部  テーマ:「七転び八起き」-鬼塚喜八郎の体験的企業論?
     講 師:鬼塚喜八郎氏(株式会社アシックス代表取締役会長)
第2部  テーマ:「商店街の将来を読む」-平成15年度商店街実態調査から
     講 師:山口貴久男氏(株式会社生活行動研究所代表取締役所長)
第3部  テーマ:「商店街なすべきことを考える」
    フリーディスカッションによる参加者討論
     座 長:土居年樹氏(大振連教育情報委員会担当副理事長)


(4面)
大振連青年部あきんど繁盛塾
第2回報告会

繁盛店をめざして7店舗のチャレンジ続く!
― 粉浜商店街・生野区林寺地区商店街 ―


▲商品開発に取り組む―上方落語家の家紋をデザインした粉浜商店街の「本こころ屋」 のオリジナル手ぬぐい



▲報告会の発表を熱心に聞く青年部員

 大振連青年部(富永高文青年部長)は10月12日、今年度から取り組み始めた繁盛店創出事業(個店を活性化して商店街にお客さんを呼び込む事業)の第2回報告会を粉浜の一平(大阪市住之江区)で開催した。

 今回は、前回の粉浜、生野本通、生野本通センターから選定された7店舗が掲げた目標の発表を受けて、その後の取り組み状況について、各店舗の経営者から報告がなされた。

 特徴として、粉浜商店街の4店舗は商品開発や新しいサービスの提供などを目標に各店が切磋琢磨しており、生野地区の商店街の3店舗では店舗レイアウトや商品陳列などに重点を置いて店のコンセプトをお客さまに訴えようとしている。

〈粉浜商店街〉

●お多福堂(あられ製造販売)
 手焼きおかきの製造工程の流れや特徴を写真やコメントで紹介する販促ツールを制作中。手焼きおかきのこだわりとブランド性を強調する総合パンフレットに掲載予定。

●井川とうふ店(豆腐油揚げ製造販売)
 デザート豆腐を試作研究中で、店頭で限定販売する予定。商品化のためお菓子教室への参加やパテシエなど専門家の指導も受ける予定。

●本こころ屋(呉服和装品販売)
 自社ブランド商品として手ぬぐい(浪花本染)を制作する。「浪花本染」を商標登録し、平成17年夏を目処に本格稼働の予定。

●フジヤ(ベビー子供服販売)
 フォーマルウェアのレンタルを強化するとともに、デジタルカメラによる写真サービス事業を本格稼働させるため、デジカメ教室や写真家の指導を受ける予定。

〈生野区林寺地区商店街〉

●東京屋(婦人服販売)
 店へ入りやすくしたり、お客さまに商品を見やすくするために、専門家のアドバイス・指導を受ける。従業員には評判がよい。

●なにわ(寝具販売)
平面的だった店頭にあるワゴン(高い売上をもつ)に立体感とボリューム感をもたす。強化したい枕を目立つ場所に置いて存在感をアピール。

●インテリア水島(インテリア販売)
 商品によって二分されていた売り場について、その商品を撤去して新しい空間を創る。マット類も小さなものから大きなものまで豊富に揃え、柄も見やすいように重ね方を変更する。

 

お知らせ

■「商店街等活力再生推進事業」の最終募集

 大阪府が平成14年度に創設した本事業は、商店街等が「街の安全」や「暮らしの安心」等に資する事業等を地域と一体となって実施する際に、市町村補助を前提として大阪府が助成するというものであり、今年度の実績は、第4次募集時点で、110件(うち、商店街振興組合実施分39件)の事業申請がありました。

 なお、今年度の最終募集となる第5次募集は次のとおり。

○平成16年度第5次募集期限:平成17年2月10日(木)
 平成17年2月18日(月)以降、年度末までに完了する事業を対象

■「商店街等競争力強化基金事業」の平成17年度スケジュル

 (財)大阪商業振興センターでは、国及び大阪府が出資した基金の運用益を利用して、中小企業構造の高度化を促進することを目的に商店街等が実施する「街づくり基本構想策定事業」、「高齢者・障害者等対応事業」、「環境・リサイクル関連事業」及び「商店街等CI事業」等に対し助成する「商店街等競争力強化推進事業」を実施しています。平成17年度は概ね以下のスケジュールで実施する予定ですが、詳しくは平成17年2月上旬に各商店街振興組合あて送付予定の「商店街等競争力強化推進事業 募集のお知らせ」をご覧ください。

・平成17年2月上旬 「商店街等競争力強化推進事業募集のお知らせ」送付
・平成17年3月中旬  申請書の受付期限
・平成17年4月上旬  ヒヤリングの実施

■「デビット・クレジットなにわ方式」の加盟店募集

 (財)大阪商業振興センターでは、「クレジットカード」はもとより、銀行や郵便局等の金融機関が発行する「キャッシュカード」で店頭での支払いができる決済システム「デビット・クレジットなにわ方式」の加盟店を募集しております。

 このシステムは、加盟店に対しては金融機関等との一括契約並びに、取り扱い手数料と事務負担の軽減が図れ、消費者に対しては多様な決済手段をご提供できるものです。

○問い合わせ先
 財団法人大阪商業振興センター事業部TEL 06-4794-1088

■新潟県中越地震の義援金

 全国商店街振興組合連合会(全振連)が募金活動を行った新潟県中越地震の義援金は、大振連では府下95商店街振興組合から95万円を募金、全振連を通じて新潟県商店街振興組合連合会に義援金をお贈りしました。最も被害が大きかった小千谷市及び十日町市の約30商店街の商店では開店可能になっていますが、まだ従前の営業活動はできないそうです。一刻も早い復興をお祈りします。

大振連日誌

〔10月〕    
18日 理事会 大阪市天王寺区
26日 平成16年度役職員講習会(〜27日) 神戸市北区
28日 大阪府中小小売商業4団体国際化推進委員会 大阪市中央区
     
〔11月〕    
5日 全振連第2回転嫁円滑化事業推進委員会 東京都千代田区
11日 大阪府商工関係者表彰 大阪市北区
12日 青年部第2回あきんど繁盛塾 大阪市住之江区
22日 理事会 大阪市天王寺区
24日 全振連理事会 東京都千代田区
25日 全振連第2回都道府県振連役員研修会 東京都千代田区
30日 大阪府との意見交換会 大阪市中央区
     
〔12月〕    
6日 青年部第3回幹事会 大阪市西区
     


▲大阪府商工労働部の幹部に意見を述べる辰野理事長


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