大振連だより  

第15号(2005年春号)
(1面)

チャレンジする商店街
兵庫県相生市 本町商店街振興組合

空き店舗を高齢者の交流拠点に
NPOが運営する高齢者交流施設「よりあいクラブ 旭」

 空き店舗をNPOの活動拠点とすることで、元気を蘇らせた商店街がある。兵庫県相生市の本町商店街振興組合(森下高明理事長)だ。野菜の朝市で商店街との関係を深めたNPO「ひょうご農業クラブ」が、空き店舗を高齢者交流施設「よりあいクラブ旭」にリニューアル。地域の高齢者を対象にミニ・デイサービスや弁当宅配、野菜の販売やレストラン事業などを展開した。この活動が「高齢者の生きがい・働きがいの創出」という面で話題をよび、俄然商店街が注目されだした。NPOによる空き店舗の活用?商店街活性化のひとつの方向を示しているようだ。


▲「よりあいクラブ旭」の店頭


▲宅配弁当づくり
  『神戸新聞』平成16年11月15日号より


▲相生市の中心商店街として賑わっていた本町商店街


▲有機無農薬野菜が並ぶ野菜販売所


▲「よりあいクラブ旭」のレストラン

「野菜の朝市」NPOとの連携が始まった!

 本町商店街は、JR相生駅から南へ徒歩約10分のところにあり、44店舗で構成されている。

  かつては市の中心商店街として賑わっていたが、市の基幹産業であった造船業の撤退、大型店舗の進出などにより、通行量が減少し、空き店舗が急増した。

  この事態を重くみた組合では平成12年、集客策として「野菜の朝市」を立ち上げた。当商店街に八百屋がなかったので、野菜を通してお客さまを商店街に呼び込もうというもので、野菜の生産・販売に実績のあるNPO法人「ひょうご農業クラブ」(増田大成理事長)の協力を得て、毎週日曜日にカルチャーセンター(空き店舗を改造)で実施した。

  この「朝市」、新鮮な有機無農薬鮮野菜が手頃な価格で手に入るとあって、地元主婦層に大人気。「ぜひ常設にしてほしい」という声が殺到した。

  そこで、当商店街・ひょうご農業クラブ・JAあいおいの三者で常設店舗構想を作成し、国・県・市の助成を得て空き店舗を改造。こうして生まれたのが高齢者交流施設「よりあいクラブ旭」で、平成13年3月にオープンした。

ミニ・デイサービス、弁当の宅配など、きめ細かな生活支援

 「よりあいクラブ旭」は、高齢者を中心とした地域住民との交流を深め、商店街に賑わいを創り出すことを目的としたもので、野菜販売コーナー(40u)、レストラン(40u)が併設され、その活動内容は以下のようになっている。

  1. ミニ・デイサービス…利用登録した高齢者に対し、一緒に昼食をとったり、会話したり、看護士による健康チェックや健康相談など、行き届いたサービスを提供する。一回あたり500円(食費は別)。
  2. 弁当の宅配…利用登録した高齢者に弁当を宅配する。配達時には安否確認や会話・相談などを行う。一食あたり550円(相生市から250円の補助が受けられる)。
  3. 食品加工…高齢者向け惣菜や食事メニューの開発を行い、ミニ・デイサービスや弁当宅配、レストラン事業を通して提供する。
  4. 野菜の販売やレストランの運営…野菜は有機無農薬、レストランは日替わりメニューで一食あたり580円。誰でも利用できる。

  運営は「ひょうご農業クラブ」が行い、全スタッフは20名で、その9割は60歳以上。有給スタッフは4名で、残りの16名は地元のボランティアである。一日5人の輪番制で、応対・調理・配達などを行っている。人件費を除く経費は月々15万円強、月商150万円を目標に運営しているという。

いまや高齢者の生きがい創出拠点!

 現在、ミニ・デイサービスの利用登録者は三二名(平成17年3月)。「話し相手ができて嬉しい」「気楽でアットホームな雰囲気がよい」「食事が手づくりでおいしい」と大好評だ。

  また、弁当宅配も、一日平均40食の注文があり、高齢者の利用だけではなく、地元の事業所での利用、催事の弁当としての利用も増えてきている。レストランも一日平均30食でるようになってきた。野菜販売にいたっては、「朝市」以来の評判が続いている。

  スタッフの中からも「社会に役立つことができて毎日が楽しい」という声が生まれている。「よりあいクラブ旭」は、確実に地元高齢者の働きがいや生きがいの創出拠点になりつつある。

  運営のリーダーである小松寿美栄さんは「みなさんに喜んでもらって、私も元気がでてきました。一刻でも早く収支を軌道に乗せ、ボランティアで働いている方々に少しでも報酬を払えるようにしていきたい」と燃えている。

商店街も、商業者も元気が出てきた!

 「よりあいクラブ旭」ができたことによって、高齢者の生きがいや地域福祉の観点から、マスコミの記事になることが増え、商店街の知名度が上がり、市民や行政の商店街への評価が高まった。

  これに伴い、これまで来なかった人々が商店街に来るようになり、若干ではあるが、個店の買物客が増えてきた。このことが組合員の間にも商売への意欲を蘇らせ、街全体に活気が生まれている。

  また、商店街には多くの空き店舗が残っているが(11店舗)、「よりあいクラブ旭」の活動で、商店街の価値が高まり、その解消に向けての風が吹き始めている。

  理事長の森下高明さんも「なにもかも良いことづくめ。ひょうご農業クラブの増田大成理事長さんには大変感謝しています。おかげで私たちの商店街の生き残る方向が〈高齢者の交流拠点〉に定まりました。組合員のみなさんと力を合わせて、そのための環境を整えていきたい」と力を入れる。

  かつての市の中心商店街だった本町商店街、ようやく眠りから覚めたようである。

■ NPO ひょうご農業クラブ

  農業活動を通して、高齢者の生きがいづくりや地域の福祉の向上をめざしている特定非営利活動法人。平成13年に設立。現在、相生市・赤穂市の畑で有機無農薬野菜を作っているほか、神戸市東灘区の六甲アイランドで「コミュニティングレストラン・よりあい向洋」を運営している。

  なお、理事長の増田大成氏は相生市出身であり、このたびの「よりあいクラブ旭」には「故郷・相生を元気にしたい」という思いが強く込められている。

お問い合わせは、本町商店街振興組合へ
0791‐22‐0484
兵庫県相生市旭4‐10‐14


(2面)
頑張るなにわの商店街
花と緑 を切り口にまちづくり

 あたり前のことだが、花と緑のある商店街は快適で美しく、お客さまに喜ばれる。ここ大阪でも、緑化に取り組む商店街が増えている。それぞれの方法は異なるが、街に活気を創出している二つの商店街の取り組みを紹介する。

花詩の種(話題)を提供し続ける商店街に!
大阪市都島区 新京橋商店街振興組合(ビギン京橋)

JR貨物線跡地の遊歩道化を機に花と緑のまちづくり!


▲花詩の種をアピールする横断幕


▲ふだんの日の新京橋商店街


▲商店街を横切る貨物線跡地


▲シンボルモニュメント:真実の口


▲土いなか市

 新京橋商店街は、JR・京阪京橋駅から北へ約200mのところにあり、66店舗で構成されている。住宅地区と京橋駅を結ぶ主要路にあたるところから、一日の通行量がたいへん多い商店街である(約10,000人)。

  昭和60年に法人化し、以来、カラー舗装、多目的ホール「ビギンホール」設置、アーケードのリニューアルなど、環境整備を積極的に進めてきた。

  そんなところに、大阪市のJR淀川貨物線跡地の整備計画が具体化した。商店街を横切る状態で放置されている跡地を遊歩道に整備しようというもので、完成すれば、桜ノ宮(造幣局)方面から京橋まで遊歩道で結ばれることになり、大阪の新しい観光ルートにもなり得る壮大な計画である。

  組合では、これを商店街のグレードアップの好機と捉え、平成15年5月、花と緑に包まれた楽しさと憩いのある商店街づくりを開始した。

街の緑化とともに多彩なイベント展開

 まず、商店街の緑化に着手。入口のシンボルモニュメント「真実の口」に生花、アーケードの柱62カ所に観葉植物を飾り付け、「花と緑の商店街」になることが一見してわかるように演出した。

  さらに、花と緑に因んで「花詩の種」という造語をつくり、多彩なイベントを取り入れた。「花詩の種」とは「はなしのたね」、つまり話題という意味で、イベントを通して商店街から楽しい話題を発信し、まちづくりを盛り上げていこうという趣旨だ。

 年間4回開催され、これまで、浪速の伝統野菜・毛馬きゅうりの苗プレゼント、桜宮神社のだんじり囃子、落語・大道芸・和太鼓演奏・パリ舞踊、厄払い田辺大根炊きなど、話題性のあるユニークなイベントが実施されている。

  また同時に「土(ど)いなか市」が開かれる。これは、浪速伝統野菜やそれらを使った漬物・飴、手作り雑貨など、「土」にまつわるものを販売するコーナーで、毎回10近くのブース(テント)で展開。組合員をはじめ、専門業者、ボースカウトなどがそれぞれ工夫をこらして出品している。

今では京橋地区の新しいお祭りに!

 この花詩の種イベント、地域に大きな話題を巻き起こし、回を重ねるごとに参加者が増えている。今では毎年、桜宮神社のだんじりが商店街を練り歩くまでになっている。また地域の小・中学では、開催告知のポスターを貼り出してくれるなど、地域と商店街の結びつきが強まっている。京橋地区の新しい生活行事として定着しつつあるようだ。

 合志利三理事長は「花詩の種がこれほどまで大きく育ったのは、阪本一恵さんたち若いスタッフの寝食忘れた頑張りがあったからこそ。これからは個店の中から花詩の種が育つようにしていきたい」と、一店一品運動の強化を誓う。

  いよいよ今春4月には貨物線跡地で遊歩道が完成する。新京橋商店街は今、未来に向かって大きくジャンプしようとしている。

 

色とりどりの生花が年中、商店街を彩る!
大阪市東住吉区 駒川駅前商店街振興組合(ラブリーモールコマガワ)


▲街路灯を利用した花のハンギングバスケット


▲ふだんの日の駒川駅前商店街


▲個店も自発的に店先を花と緑で演出

女性部を中心に花と緑のまちづくり

 駒川駅前商店街は、地下鉄谷町線「駒川中野」の駅前にあり、三九店舗で構成されている。

  平成9年に法人化し、地域のふれあいの場として、フリーマーケットや野菜・果実の即売など、生活支援型のイベントに力を入れている商店街で、平成12年から花と緑のまちづくりを進めている。

  そのきっかけとなったのが2000年の淡路花博。ここを訪れた女性部長の大平珂珠子さんが、花と緑のすばらしさに感動し、「花と緑は必ず商店街の活性化になる」と提案して実現した。

  現在、商店街の通り(約100m)の両サイドにある街路灯を利用して、40鉢もの花苗のハンギングがほどこされている。最大の特色は、一つの鉢に10種類もの花苗を使っていることだ。この色とりどりの花々が街の雰囲気をいちだんと盛り上げ、他所とはひと味違った華やかな魅力を創りだしている。

  幾種類もの花苗を飾ることは、水・肥料のやり方、害虫駆除など、手入れや維持管理がたいへんで、誰でも簡単にやれることではない。これが当商店街でやれるのは、大平さんが一級園芸装飾技能士の資格を持ち、自ら園芸店を経営しているからだ。

  現在、大平さんの指導のもと、組合女性部(37名)が中心となって毎月定例の会議を開き、花の選定から手入れ、入れ替え(年2回)など、手間と技術を必要とするきめ細かな活動を行っている。

お客さまとの間に会話が生まれてきた!

 この花と緑のまちづくり、平成15年には、大阪市の「第13回ひとり・ふたり・みどり緑化コンクール」(平成15年)の特別賞に輝いた。マスコミにもさかんに取り上げられ、若干ながらも来街者が増えてきた。

  地元でも好評で、花の手入れをしていると、お客さまの方から「きれいね」「たいへんね」と声をかけられるようになり、自然な会話がひろがっている。

  また、店先にプランターを出して花を飾る個店が増えてきた。最近では、東住吉警察署の許可を受け、商店街の入口にあたる上辻橋にもプランターが出せるようになり、街全体に花と緑の量が増え、いちだんと華やかさを増している。

  理事長の山村知生さんは「女性陣の頑張りで、商店街に元気が蘇り、地域との関係もたいへんよくなりました。男性陣も負けてはおれない。個店の魅力アップ、売り上げアップに力を入れていきたい」と、女性陣に感謝しながらも前を見つめる。これからの展開が楽しみな商店街である。

お問い合わせは

■新京橋商店街振興組合
06‐6353‐7308
大阪市都島区東野田町5‐2‐9

■駒川駅前商店街振興組合
06‐6621‐8119
大阪市東住吉区駒川3‐30‐9


(3面)
全振連都道府県振連職員講習会報告
活気づく地域の中心商店街
福岡市博多区 上川端商店街振興組合

  全振連主催の平成16年度第2回都道府県振連職員講習会が1月27・28日の2日間、福岡市で開催された。その講習会の一環として、博多どんたくや博多祇園山笠などが生まれた博多の中心商店街である上川端商店街振興組合の視察研修があり、原公志理事長の講演から商店街の概要を報告をする。

<<キャナルシティ博多のホームページより
<<クリックして拡大できます


▲キャナルシティへの立体遊歩道


▲ 川端ぜんざいの店先


▲お年寄りふれあいの場「健美工房」


▲ふだんの日の上川端商店街

「キャナルシティ博多」のオープンで蘇る!

 福岡市の博多部の中心商店街である川端商店街(上川端商店街、川端中央商店街で構成)は、戦前から戦後にかけて市内でも最も賑わった地区だが、昭和39年の旧国鉄博多駅の移転や市電の廃止、昭和五十年以降、福岡部の中心である天神地区が整備されたことなどによって、人通りは一日2,500人にまで落ち込んだ。

  しかし、博多部活性化の起爆剤として、平成八年にキャナルシティ博多がオープン、300m北にある商店街との共存共栄を図るべく三ヶ月遅れで、キャナルシティ側が5億6,000万円をかけて遊歩道を設置した。

  これが商店街にとって正に「夢の架け橋」になったようで、商店街の様々なPR活動を経て、一日の通行量は平日12,000人、休日には25,000人に回復した。また、平成10年にはルイヴィトンなどのブランド店をテナントにもつ博多リバレインと博多座が商店街の北入口にオープン、700m西にある天神地区に対抗する一大商業ゾーンが形成された。

「博多の心に出会う街」を基本理念に高齢者にやさしい街づくり

 商店街の地域住民約25%が六五歳以上の高齢者で、その七割が独居であることから、組合では以下の4点に配慮した中高年齢者を対象にした街づくりを心がけているそうだ。

  1. 中高齢者に満足してもらうため、商店街で管理していた空き地に九州各県の福岡事務所を通じてアンテナショップをつくり、現在、地元の物産品を扱うメロンドーム(熊本県七城町)や郷おぐに(熊本県小国町)、豆腐の盛田屋(宮崎県椎葉村)、韓国の雑貨を扱うプチ・コリアなどのこだわにの店を開店させている。
  2. 商店街から各店舗への入口部分の段差をなくしバリアフリー化を実現、通りの道が交差する十字路部分のテラゾー舗装を煉瓦ブロックにして滑りにくくしている。
  3. 高齢者集客の核となる医療機関「健美工房」を平成14年に組合が一年半をかけて誘致する。この施設は、5階建てのビルに内科やアレルギー科などの医院、鍼灸整骨院、フェイシャルエステ、頭髪育毛サロンなどの医療、美容、健康関連施設を揃え、高齢者の憩いの場となっている。
  4. 組合が新たに出店した店舗に営業時間や店舗管理などのアドバイスをし、商店街との信頼構築を図っている。

  また、辛子めんたい、豚骨ラーメンと並んで博多の三大名物といわれる川端ぜんざいの老舗が昭和60年に閉店し、その味を懐かしむ声に応えて平成6年、空き店舗を活用してぜんざいを振る舞う川端ぜんざい広場を組合で運営している。今では地域住民や観光客に親しまれ、その売上は組合収入の約3割(2,100万円)を占めるまでになっているそうだ。

より地域に密着した商店街を目指して

 100店のうち40店余りが中高齢者を対象にしているが、健康志向の食料品店、中高齢者向け健康施設や衣料品店を誘致したり、高齢者優先の公衆トイレの設置が急務だ。

  また、キャナルシティ博多や博多リバレイン、博多座など周辺地域との連携も重視しなければならない。お客さんに選んでもらえる店づくり、商店街づくりを目指して頑張っていきたいと原理事長は熱ぽく語る。今後の展開が楽しみだ。

 

大振連青年部交流事業報告
商店街オリジナルブランドで個店の売上アップ!
東京都品川区 戸越銀座銀六商店街振興組合

 大振連青年部(富永高文青年部長)は部員10名が参加し、2月3、4日の両日、戸越銀座銀六商店街振興組合(東京都品川区)と交流事業を開催した。

  とごしの由来は江戸を越える村というのでこの名が生まれ「トゴエ」と呼ばれ、昔から交通の要所であった。戸越銀座商店街は戸越銀座・戸越銀座商栄会・戸越銀座銀六の3つの振興組合から構成され、全長1.6km、約400店舗の規模をもつ。最寄り駅は東急池上線戸越銀座駅、都営浅草線戸越駅で第二京浜国道が商店街を横切っているが、銀六商店街は最もアクセスが悪い立地にある。


▲平日の戸越銀座銀六商店街


▲オリジナルブランドの酒


▲最も売れ行きのよいソース


▲目覚まし時計と腕時計


▲店をブランド化した洗濯屋

オリジナルブランド開発のきっかけ

 13年前、サラリーマンをやめて家業に入った亀井哲郎さんは、当時父親が理事長を務めていた戸越銀座銀六商店街を何とかしたいという気持ちから一年掛けてフリーマーケットを始める。 人通りの少なかった商店街は、日曜日になると一日10,000〜15,000人の人出があり、各店舗では焼きとうもろこし、焼きそばやおでんを販売するようになる。

  しかし、不特定多数のお客さんが多く、何とか固定客を確保したい商店街では、平成9年に60歳以上を対象としたシルバーカード事業(現在会員数約800名、加盟店数30店舗)を立ち上げる。イベントに参加した会員に500円の金券を無料配布するが、欲しいものがないことから使用されず、商店街の商品力のなさを痛感することになる。

オリジナル商品の第一号は日本酒

 商店街を生き返らせるには個店の活性化が不可欠だと考えた亀井さんは、「ここでしか買えない、いい商品を作ればお客さんは来てくれる」という思いから、平成11年一人で「オリジナル商品開発委員会」を発足。

  当初の反応はコストがかかりすぎるということからゼロだったが、酒屋の店主を説得。東京の酒蔵に相談し、問屋と協力してマーケティング調査を行い、同年六月にオリジナル商品の第一号として純米酒「とごしぎんざの御酒」(720ml、税別1,200円)が生まれた。当時、青年部事業として20万円の予算をロゴの制作やラベルの印刷代などの初期投資に回し、PRは地元のケーブルテレビやホームページを活用した。

  発売直後は戸越銀座に七件ある酒屋の中で、最も不便なこの店に人が押し寄せ、売上も倍増したそうだ。また、少し高価な純米吟醸酒(720ml、税別1,650円)も開発され、今では純米酒よりも人気があるそうだ。

オリジナル商品は現在33アイテム!

 第1号の酒が成功したことで、珍しい商店街のオリジナル商品は各種のメディアで採り上げられ、現在、抹茶サブレ、味噌だれ、黒胡麻かまぼこ、うな重、よもぎパン、目覚まし時計など33品目を数えるまでになった。

  最近ではブランドが浸透してきたため、中小のメーカーからオファーが来るようになり、現在オリジナルブランドで一番の売上を誇るプライベートブランドのソースを戸越銀座ブランドで売り出したら、一週間でその売上を抜いたということもあったそうだ。

  このようにオリジナル化することによって、スーパーなどと価格競争をすることなく、贈答品や土産品として利用され、まとめ買いをするお客さんも珍しくないという。

  今では、商店街の店同士が商売で競い合うようになり、マスコミに採り上げられることによってオリジナル開発にますます拍車がかかり、相乗効果をうんでいる。どうしてもオリジナ化できない店舗やサービスには、例えば「とごしぎんざの牛乳屋」や「とごしぎんざの洗濯屋」というようにブランド化をしている。

  現在、15店舗がオリジナル商品を扱っているが、商品開発の先頭に立ってきた亀井さんは満足しない。「お客様の層が広がり店も街も元気になったことはたいへん嬉しい。でも手を抜いたらすぐに飽きられてしまう」と次なる開発に懸命だ。

 


(4面)
大阪府小売商業関係施策の事業概要

【ソフト事業】

■商店街活性化総合支援事業 平成17年度〜

商店街等活力再生推進事業と空き店舗活用促進事業を統合。
商店街等の活性化を図るための空き店舗対策や商店街が地域と一体となって取組む以下の事業に対して、市町村とともに補助する。

1.街の安全・安心に資する事業
2.安心して子育てできる環境整備に資する事業
3.高齢者とのふれあいを育むことに資する事業
4.地域住民の交流を深めることに資する事業
5.地域の伝統文化を活用し、地域文化への理解を深めることに資する事業
6.大学と連携し、地域の活性化に資する事業
7.その他社会的ニーズが高い事業

  〔事業の拠点として空き店舗等商店街の施設を利用する場合の店舗に係る経費〕
   @共同利用施設
   A商店街等の魅力を高める店舗
   Bチャレンジショップ
   Cコミュニティ施設
  〔補助対象者〕 市町村等
  〔事業実施者〕 商店街、小売市場及びその他知事が認める団体
  〔補助率〕 市町村補助額の1/2以内であって、補助対象経費の1/4以内のいずれか少な       い方の額
  〔補助対象経費〕 @賃借料、A改装費等、Bソフト事業費
  〔補助限度額〕 賃借料:10万円/月(2年間)、改装費等:100万円、
         ソフト事業費:50万円

また、まちづくりの視点に加え、消費者の視点をより重視した商店街等の活性化方策 について意見をとりまとめ、大阪の実 情に即した地域商業のあり方を検討し、「地域 で頑張る商店街等いきいきプラン」を策定する。

■中小小売商業支援事業(財)大阪産業振興機構内に設置

1.活性化相談事業
(財)大阪産業振興機構内の中小企業支援センター事業として、中小小売商業者が独自 では解決困難な経営上の課題について、マーチャンダイジング、店舗管理等の専門家 による相談事業を実施する。
2.情報提供事業
中小小売商業者が必要とする経営戦略、販売促進等に関する情報や空き店舗の発生を 防ぐための情報などについて、ホームページを活用して提供する。

  1. 空き店舗情報(物件情報、商店街等情報など)
  2. 商い戦略情報「GIS」(人口、世帯数、競合店情報などの地域商圏情報)
  3. O?あきないネット情報(仕入先、店舗づくりなどの経営改善のための情報)
  4. 後継者募集情報「Waz!」(商売を始めたい人と商売を伝えたい人との出会いの場 の提供)

【ハード整備事業】

■商業基盤施設整備事業 平成3年度〜

 中小小売商業を取り巻く厳しい環境変化に対応し、集客力の向上など商店街等の活性化を図るとともに、一般公衆の利便に寄与するため、商店街振興組合等が実施する商業基盤施設の整備 事業に対して補助を行う。

〔補助対象者〕
商店街振興組合、事業協同組合等
〔補助対象施設〕
@アーケード、カラー舗装、街路灯、コミュニティホール、イベン ト広場、駐車場等
A(新規)省エネ効果の高い照明設備(但し、アーケードのある商店街に限 る)
〔補助率〕
@47.5%以内
A43.3%以内(環境省補助事業)
〔補助限度額〕
@ 285,000千円

※@の事業については、組合負担分のうち、80%は高度化資金融資 (無利子・20年償還)利用が可能。

■商店街等防犯対応設備設置支援事業 平成16年度〜

  商業者の視点から安全・安心なまちづくりに寄与するため、安全性の向上を図る商店街等に対し、防犯カメラ等の防犯対応設備を設置する経費について、市町村とともに助成する。

〔補助対象者〕 商店街、小売市場等
〔補助対象事業〕 防犯カメラ等の防犯対応設備
〔補助率〕 補助対象経費の1/2以内
〔補助限度額〕 法人団体 200万円
          任意団体 100万円

《問い合わせ先》

○ 大阪府商工労働部
  商工振興室 地域産業課 商業振興グループ 
  TEL 06?6941?0351(内線2633・2673)

《事業募集時期》

  下記事業について、4月初旬に市町村を通じて照会します。
  ・ 平成17年度商店街等防犯対応設備設置支援事業
  ・ 平成18年度商業基盤施設整備事業(省エネ効果の高い照明設備に対する補助事業を   除く)

 

大振連青年部 第3回 あきんど繁盛塾 報告会

個店の魅力づくりに加速! いよいよファイナルステージに!


▲あきんど繁盛塾の模様


▲お多福堂の年末キャンペーンチラシ

 青年部では2月14日、あきんど繁盛塾の第三回報告会をフェイセスゲストハウス(大阪市天王寺区)で開催した。

  報告会では前回(10月12日開催)に引き続き、住吉大社に隣接する粉浜商店街(渕上環氏が指導)の4店舗とJR大阪環状線寺田町駅の東、生野区林寺地区のみこし通り商店街(木暮衣里氏が指導)、3店舗の店主が各々の目標への経過について報告した。なお、第4回(最終)報告会は3月28日に開催される。

〔粉浜商店街〕

●お多福堂(おかき販売)
  製造工程・商品・店内・店主・厳選素材のカラー写真とコメント、近隣施設のお散歩マップが入ったパンフレットを作成し、一般商品より割高な手焼おかきの付加価値とこだわりをPR。また、年末キャンペーン用のチラシを作成して限定販売し、完売する。

●本こころ屋(呉服販売)
  前回の上方落語家の家紋をあしらった手ぬぐいに加え、今回は上方役者の紋とお好み焼きのコテをデザインした2種類の手ぬぐいを発表、オリジナルブランド商品の充実を図る。

●フジヤ(ベビー子供服販売)
  子供がレンタルフォーマルウェアー着用時のデジタル写真技術の向上と店内撮影の環境整備を行う。「子供服レンタルサービス」のチラシを自主制作し、発信する。

●井川とうふ店(豆腐油あげ販売)
  女性のニーズにあったデザート豆腐を商品開発。ゆず豆腐、チーズケーキ豆腐、アンニン豆腐の3種類を開発し、毎日種類を替えて限定販売する予定。今回の報告会ではチーズケーキ豆腐の試食を行い、参加者には概ね好評であった。

〔みこし通り商店街〕

●東京屋(婦人服販売)
  前回に引き続き、手への取りやすさや買いやすさを高める工夫。特にミラーの位置、プライスの見やすさ、商品の陳列を工夫する。

●なにわ(寝具販売)
  店内での回遊性を高めたり、枕カバーやシーツなど関連商品の購買動機を誘うようにレイアウトを変更。こだわりを枕に置き、枕による快適な睡眠をとるための課題提案型ポスターを作成して注目度をアップさせる。

●インテリア水島(インテリア販売)
  相談コーナーを設置して、メーカーのカーテンカタログを揃え、「相談できる店」をアピール。トイレタリーマットなど水回り商品の陳列の統一化。店のブランド化を図るため店のロゴやホームページの作成を検討するとともに店主の水島政和さんを「なにわのカーテン博士」と称して地域にPR。

 

大阪に上方落語の定席小屋を復活させよう!
『天満天神繁昌亭』 建設募金活動がスタート!


▲「天満天神繁昌亭」募金活動を始める記者会見の模様

 かつて大阪にはたくさんの演芸小屋があって、様々な芸能がしのぎをけずり、上方文化を賑わせていた。とくに大阪天満宮界隈には八件もの小屋があったが、戦後すべて姿を消してしまった。

  そこで上方落語協会(桂三枝会長)や天神橋筋商店連合会(土居年樹会長)などが上方落語の定席小屋を天神さんに復活させようと立ち上がり、開設準備委員会を結成し、建設資金1億円を目標に募金活動を開始した。

  「天満天神繁昌亭」と呼ばれるこの定席小屋は、天神橋筋商店街に近い大阪天満宮の所有地に建設される予定である。平成18年春の完成を目指し、完成後は同天満宮に寄進して新たな法人が運営管理する方針だ。募金は1口10,000円で、募金者の名前を寄席の内外に吊す提灯に入れる。

  募金の申込み(ホームページに詳細を掲載)と問い合わせについては左記参照。

■募金の申込みと問い合わせは
〒530-0041 大阪市北区天神橋3-5-15 天三おかげ館内
天満天神繁昌亭開設準備委員会事務局宛
TEL.06-6352-3592 FAX.06-6352-3592
http://www31.ocn.ne.jp/~kamigatarakugo/
http://tenjin123.com/

 

大振連日誌

【1月】    
14日 ◎理事会
◎新年互礼会
大阪市天王寺区
 
▲新年互礼会の模様
 
25日 ◎近畿地区商店街振興連絡会議 大阪市北区
27日 ◎全振連 第2回都道府県振連職員講習会(〜28日) 福岡市博多区
【2月】

 

 
2日

◎第2回中小小売商国際化対策協議会委員会

大阪市中央区
3日

◎商店街青年部活性化推進事業・交流事業(〜4日)

東京都品川区
4日 ◎教育情報委員会 大阪市中央区
10日 ◎組合事務担当者研修連絡会議 大阪市天王寺区
14日 ◎青年部 第3回あきんど繁盛塾 大阪市天王寺区
16日 ◎大阪府小売商業四団体合同表彰式 大阪市天王寺区
 
▲大阪府小売商業四団体合同表彰式の模様
 
17日 ◎理事会
◎第2回情報提供事業委員会
大阪市天王寺区
21日 ◎組織化推進事業現地集団説明会 枚方市
24日 ◎全振連 第2回中小小売商業転嫁円滑化事業講習会 東京都千代田区
  ◎第2回インターネット・モール事業協議会 大阪市天王寺区
【3月】

 

 
9日 ◎総務・政策委員会 大阪市天王寺区
16日 ◎商業視察研修会 大阪市内
  ◎全振連第3回中小小売商業転嫁円滑化事業 推進委員会   東京都千代田区
  ◎全振連 正副理事長会 東京都千代田区
22日 ◎理事会 大阪市天王寺区
  ◎第2回組織化推進委員会 大阪市天王寺区
28日 ◎青年部 第4回あきんど繁盛塾 大阪市中央区

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